1月25日放送のバックナンバー&おまけ(?)もあるよ?

部長の叶冬姫でございます~

突然ですが、FM翔愛わふわふラジオでは「本放送」についてはデーターの破損がない限り、ホームページのほうに過去放送のバックナンバーをあげております。
ホームページはこちら。http://www.lunark.org/radio/
「FM翔愛」と検索するとトップに出てきたりします。

「本放送」のみで「ゲリラ放送」はアップしておりません。
理由はけっこうゲリラの時は、内容が濃すぎてちょっと、録音には残せないなぁ…というレベルまで話が及ぶこともありました。
いわゆるいつもに増して無軌道放送

・・・おや、玄関になにか送られてきたようだ。

気をとりなおして今日は1月25日放送のバックナンバーがあがりましたのお知らせいたします。
今年からバックナンバーが上がりましたらお知らせしますようにしますね。

 

さて、ここからは「おまけ」というかパーソナリティの気まぐれ小説です。
今回1月25日の放送コーナーのひとつ、「萌え台詞研究所」
これは、「いかに萌える台詞を作るか」を日夜研究しているコーナーです。
用意された台詞を基に、その場にいるリスナーの皆様から「シチューエーション」を募集し、
その場でパーソナリティ元の台詞をアレンジして、「いかに萌える台詞」を編み出せるかという、リスナーとのコラボによって生み出されるコーナーです。

今回は、私がやらせていただきました。

テーマ:バレンタイン
元の台詞:「甘いもの嫌いなのはしってるけど、XXXXXXXXXXXXXXX」
シチュエーション:「放課後の教室で先生に」

こちらを、小説にしてみましたのでよろしかったらお楽しみください。

「甘い恋なんてしていられない」

叶 冬姫

先生に恋をするなんて、空しい。
相手は大人で。スーツと制服の間の分だけ、躱(かわ)される。
私は子供。
でもね。
だからと言って、子供を馬鹿にしていいなんて法則はこの世にはないんだよ。先生。

「 大人なんて聞こえはいいけど、要はおじさんだよね。」という言葉は琥珀から。ゆきが自前で買ってきた「ご当地チョコ」を机の上で大盤振る舞いしてくれている最中に。3年生の3学期ともなれば、自由登校も増えて来るけど、ゆきは休みを全部電車につぎこんでいるんじゃないかしら。まぁ、こうやって「お土産」もらえるから、私は別にかまわないけど。
「あ、これおいしい。」「うん。これはいける。」美闇とあやのが、ご当地チョコを吟味中。正直、ご当地食品は微妙なものが多い。
「おじさんぽいところもいいのよ。」
私の言葉に、机を囲んでいるメンバーは肩をすくめる。節分の豆のごとく、年の差だけチョコを食べたら願いが叶うならいいのになぁ…なんて、事を馬鹿げた考えつつ、美闇とあやのの御墨つきチョコを口に入れる。うん、美味しい。
「チョコ手作り?」
「うん。」
美闇の質問に私は答える。今も鞄の中で、青とグリーンの包装紙に包み、黄色のリボンで飾ったチョコレイトがある。ピンクとか、ハートとかそんなものは渡さない。私のハートはピンクじゃないし、そんなに甘い恋じゃない。

私が先生のことを好きになって、3年間思いつめて煮込んできてしまったのは友人たちの間では周知の事実で。だからこの恋は煮詰めた分だけビターだ。
「いつ渡すの?」
「放課後。他のガキどもに邪魔されたくない。」
見た目の割に遠慮がちなエルツェナが、私の返事に目を丸くする。その隙にお墨付きチョコをエルツェナの口に、私は放り込む。遠慮して食べられなかったら可哀相。
「3年間同じ人を好きとか、エネルギーいるよね。」
琥珀がエネルギー充填用のチョコを私の方に選んで寄越してくれる。
「うん。すごい。」
あやのは素直に感心している。
感心してもらえるほど、まっすぐに恋をしてきたかなんて私にはわからないけど。

セント・バレンタインディ。

なんだかんだ言ってもこの日はやはり、乙女の聖戦なのだ。

放課後やっと人気がなくなった職員室。もうすぐ下校の最終放送も流れてしまう。
2月14日。天候は晴れ。そして寒い。
冷えた廊下から職員室に入ると、気づいた先生が声をかけてきた。
「まだ残っていたのか。」
「放課後教室の暖房はさっさと切るくせに、職員室の先生はぬくぬくとか、ずるいよね。」
「こっちは仕事だ。」
「その割には豪華な机ですこと。」
先生の机の一部には、ピンクとか、有名店の包装紙に包まれた一角が出来上がっている。
「没収しただけだ。」
「先生に渡すのは、没収してもらうのが一番手っ取り早いですからねぇ。」
一応、お菓子類の持ち込みは禁止。でも、この日は見逃してもらえるのが通例。
それが通用しない、生真面目で馬鹿な大人。
「えらくつっかかるな。本命に受け取ってもらえなかったのか。」
からかう口調にむっとしてしまう。やっぱり、私は子供だ。
それにしても、ふざけんな。この私がそんなドジ踏むものか。
「没収とか言って、無下にできなくて、甘いもの嫌いな癖に食べきって、毎年胸焼け起こしてるような人に、いわれたくなーい。」
「あ?」
私の言葉に先生は少し驚いた顔をする。
「見事、甘いねぇ。」
つんつんと、机の上のチョコをつつく私。
負けない。
こんな甘い、ガキどもの恋に絶対負けない。
私の本気はこんなもんじゃない。
私と同じくらい本気な子がいたとしても負けるものか。
「甘いもん嫌いなの知ってるのは私だけだよ。」
3年間見続けていれば。そんなのわかって当たり前。
鞄の中からビターなチョコレイト。
「うけとれよ。この野郎。」
「おい。」
私の言葉に先生が焦っている。
「私のは没収じゃなくて、受け取ってよ。」
ビターに、かっこよく。
泣くな私。
「お前…」
「卒業前くらい受け取ってよ。」
もう会えなくなる。卒業したら学校で会えなくなる。
一生の別れじゃないのに、そんなことがこんなにも悲しい私は子供で。
泣くのを堪えていることが、ばれるのが恥ずかしい子供で。
だから、子ども扱いされるのは仕方のないことなのだ。
「しゃあねぇなぁ。他の奴らには内緒だぞ。」
大人に子ども扱いされるのは仕方がないことなのだ。
震える手から消えるチョコレイト。
仕方なくてもいい。
「ふーんだ。卒業したら、もう生徒じゃないもんね。」
精一杯の虚勢を張って、私は職員室を飛び出す。

年齢差だけじゃない。
制服とスーツの差だけじゃない。
この差を詰めるのは、後どれくらいかかるのか判らないけど

甘い恋なんてしていられないから、絶対に甘い恋に変えてやる。

これが私の聖なる戦い。

 (2014.01.26)

 

いかがでしたでしょうか?
登場人物は今回のパーソナリティの女性アバターに協力してもらっています。
放送と合わせて聴いてもらえると、シチュエーションが選ばれた時点で、どのように私の脳内で話が組み込まれていったかわかるかも?

さぁ、みなさん、もうすぐバレンタインディ!聖なる戦いはすぐそこですよ!準備にぬかりはありませんか?
いいですか?
準備するのは、女性だけじゃありませんよ?

男性の皆様、普段の行いがチョコレートを呼ぶのです!

 

 

 

 

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